カテゴリ:ウクレレ
デジタルよりアナログ的なものがいい

・いまだにレコードを聴く人がいたり、アコースティック楽器が心地よかったりするのは正確でキチッとしていることより、ゆらいだり雑味が入った音が心地よく感じられるからでしょう。
・弦楽器は昔、ガット弦なるものを使ってました。乾燥した羊の腸を捻って細く撚り合わせたものですが、音の立ち上がりがよく、倍音が豊かで減衰も自然だといいます。ただし耐久性がなく不安定なので金属を巻いたり、ギターやウクレレではナイロンに代わりしました。

・ウクレレにもガット弦があって持っています(使ったことはありませんが)。写真はウクレレ用ガット弦、3500円もします。ウクレレの弦として人気のイタリア発のアクィーラ弦はナイルガットというガットに近づけた弦ということになっていますが、違う独特の音色です(故に嫌う人もいます)。

・最近見つけたミカドストリングスというウクレレ弦は、フロロカーボン(楽器用とは違い、釣り糸とも異なるとか)を捻ってガットに近づけたのだとか(日米中で特許取得)。これのプレミアムタイプはさらに数本を撚り合わせたもので見た目もホンモノのガットに近いです。
・実際にコンサートに張ってみたところ、前に使用のアクィーラ弦より高音が伸び、太い弦はサステイン(残響音)が効きます。ベーシックの方をソプラノに付けたらこれも従来のフロロカーボン弦がチャラチャラするのに対して、深みがあり倍音が出ている気がします。
・ミカドストリングス、なんと香水噴霧器(アトマイザー)の会社代表がウクレレ好きで開発したんだとか。プレミアムが2750円、ベーシックが1650円。鳴りがイマイチと思っているウクレレがあったら、これに替えると効果ありです。
次号4月25日金曜日
by 2025.04.21