カテゴリ:エレクトロニクス 日用品
優れたデザインとはこれのこと
・トイレの壁面に時計を掛けてあります。アナログ表記の鉄道時計です。遅れ始めたので電池交換したのですが、前回の交換年月を見ると2004年の5月、なんと16年動いたことになります。
・SEIKOの鉄道時計は1929年に登場、90年を超える歴史があります。2013年にグッドデザインのロングライフデザイン賞を受賞しています。
・始めはもちろん機械式手巻きですが、1978年にクォーツへと変わり、現在に至っていますが、電池寿命が当初の2~3年から10年へと進歩しています。
・それにしてもこのデザインは秀逸です。見やすく、わかりやすく美しい。決して懐古趣味ではないのですが、長く使い続けられる形、意匠です
・翻って最近の工業製品を眺めてみると、シンプルかつ機能美は少ない。特に車のデザインはドヤ顔だったり引きつっていたりで、デザイナーはなにを考えているんでしょう。昔、アメリカのGMがやっていた「計画化された陳腐化」という考え方で、2、3年すると飽きるように作るという戦略に近い。車とか時計とか長く使うものは、何年か先の未来まで買うものなので、流行よりロングライフ・デザインが必要です。
・写真のように秒針が文字盤の目盛りにピタリと合っています(針がのるというそうです)。クオーツ腕時計でこうなるのは10万円クラスといわれます。SEIKOの鉄道時計は、写真のR001からR003へ変わり、価格が28000円とやや値上がりしています。真鍮ケースからステンレスに変更されていますが、デザインは全く変更なしです。
・なお、極めて 耐磁性に優れ、電気機関車はもちろんあのリニアモーターカーの床に落としても大丈夫だそうです。50.4mm径×厚さ13.4mm、83g。
次号6月22日月曜日
by 2020.06.19