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ミラーレスカメラの選び方
・パシフィコ横浜で開かれているカメラの総合ショー、CP+に行ってきました。結構人はいましたが、昨年のミラーレスカメラ元年のような話題がなく、とくに気になる新製品がないのでやや盛り上がりに欠けます。
・ちょっと前の新聞に「ミラーレスカメラを選ぶ」という記事があったのですが、ミラーレスカメラの定義が「レンズ交換のできる女子にも扱いやすい、コンパクトな入門機」ということになっています。
・実際にカメラメーカーも、ミラーレスの入門機から本格一眼へ来てもらおうというシナリオを描いているようですが、はたしてそうでしょうか。
・レンズ交換カメラではミラーレスが多数を占め、そのジャンルでもオリンパスがトップになり、小さなペンタックスのQ10が売れていることをみると、明らかにウルトラライトがトレンドです。
・カメラの大きさ(とりわけレンズの大きさ)を決めるのはセンサーのサイズで、大きい方からキヤノンEOS M、SONYのNEX-7、フジフイルムのX-Pro1などのAPS-Cグループ、ついでオリンパス、パナソニックのマイクロフォーサーズ・グループ(35mmフルサイズのちょうど半分)、そしてニコンのNIKON 1、一番小さいペンタックスのQ10という順番になります。
・APS-Cは普通のデジタル一眼のセンサーなのでレンズが大きく、ボディーだけが小さいカメラになります。何本も持っていくと通常一眼と変わらなくなります。それならEOS Kissでいいと思うのですが(安いですし)。
・交換レンズの妙味は今や標準レンズが超広角の24mmから中望遠の100mmのズームなので、超超広角の魚眼や超接写マクロ、400〜600mmの超超望遠になってきています。そうなると小さいのは最大のメリットになります。三脚もカメラを乗せる雲台もバッグも小さく軽くなります。
・センサーが大きいと画質が良いという意見もありますが、それはプリント全盛時代の話で、今やメインはディスプレーなのでほとんど差はわかりません(60インチ以上のTVディスプレーで鑑賞する人はあまりいないでしょうし)。
・プリントしてもせいぜい2L判、スマートフォンや携帯でもじゅうぶんです。
・プロカメラマンがフルサイズ(センサーが35mm判と同じ)の一眼を使っていますが、あれもまだポスターや雑誌メディアの仕事がかろうじて残っていることや、プリントで作品展を行なうからです(山岳写真なんかは未だに大判フイルムカメラを使う人が多い)。
・フィルム時代の昔も、キレイな画像を欲しい時は4×5判やブローニー判という大型フイルムを使いました。それがTTL一眼レフとフイルムの性能が良くなって、動きのあるものはみな35mm判に変わりました。それと同じことが今起こっています。
・動物、野鳥、昆虫などを撮るアウトドア系のカメラマンはすでに機動性のあるコンパクトな機種を使ってます。
・というわけで、ミラーレスカメラの次のステージであるコンパクトなプロ仕様(またはセミプロ仕様、ハイアマチュア仕様)は、CP+ショーのあとで続々発表されるようです。
・オリンパスのモデルチェンジした150〜600mm超望遠ズーム。デザインが良くなってさらに軽量423gに(価格も安くなって6万円台とか)。ちなみにフルサイズ一眼レフ、ニコンの600mmは5060gで150万円弱。キヤノンEOSの600mmは3920gで137万円。4〜5キロのレンズ担いで野鳥を撮影に行けません。
・フォーサーズ・ファミリーは増えて、サードパーティーも入れるとこんな大群になります。
・フォーサーズ・カメラはオシャレなカールツァイスやこのフォクトレンダーの人間の目より明るいF0.95ノクトンも使えます、マニュアル・フォーカスですが。
・高級ミラーレスの先駆者、フジフイルムの新型コンパクトX-E1。センサーがAPS-Cと大きいので、どれだけレンズを小さくできるか。
・防水カメラの雄、ペンタックスの新型WG3。ワイド側が25mmになってもう一つの雄、オリンパスのToughに並びました。こっちは水深15mにバージョンアップしてTG-2に。顕微鏡的アップ写真を撮るなら、レンズの周りにリング照明が付いたWG3。水辺写真に向いているのは、偏光フィルターが付けられるTG-2。
・カメラ三脚の一級品ジッツオのオーシャン三脚。その名のように塩水、砂、泥がある場所で使用してOKのヘビーデューティー仕様。もちろんカーボンでアイレベル高さのモデルでも1.15Kgと軽い。ただし、163800円。CP+は2月3日日曜日まで。
次号2月4日月曜日
by 2013.02.01