カテゴリ:エレクトロニクス ホビー 絶滅倶楽部
ニコンFとウォークマンPの修理
・整理していたら大量のカセットテープが出てきました。そこでウォークマンプロをひっぱり出して聴こうとしたら、動きが悪いです。何しろ37年前の製品だから当たり前か。
・最近はiPhoneとBluetoothスピーカーで聴くことが多いので、メンテナンスもしていません。アナログから離れて随分経ちます。フィルムカメラも数年前思い切って処分しました。残したのはニコンFとライカMなど数台の機械式カメラ。
・さて、多分もはや使わないフィルムカメラとカセットテープ・プレーヤー、修理する意味があるのか‥‥と眺めていたら、歳を経て動きが悪くなり、やや汚れて傷んだ姿がなんとなく自分に重なります。
・せめて正常に動くように蘇らせてきれいにしてやりたい、フィルムを使うことはゼロではないし、かつてエアチェックしたりダビングして編集したカセット・アルバムをもう一度聞いてみたいとかとか、つらつら考えて、修理することにしました。
・ニコンFとf3.5 55mmのマイクロニッコール・レンズは、ニコンがこの春に旧製品メンテナンスサービスという極めて珍しいサービスを限定でやっていたので(コロナで受付を6/30まで延長された)ニコン修理センターに送りました。
・問題はウォークマン・プロフェッショナルです。部品がなくソニーでは当然受け付けません。ネットで検索すると修理した人の情報は出てくるのですが、専門の修理サービスはみつかりません。
・ウェブは便利なようでいて、ピンポイントな要求には限界があります。最後はアセット(人的資源)です、CIAも通信傍受だけではダメだと言っていますし。
・そこで思いついたのが"ソニーを退社した人達がオールド製品のメンテナンス組織を作っているらしい"という情報を頼りに、ソニーの元役員を知っているS氏に聞くことでした。
・多分ここじゃないかと教えてくれたのが、ソニーの技術者だった乗松伸幸氏が2011年に設立した「ア・ファン~匠工房~」。症状をメールし、電話で乗松さんとやりとりした後、WM-D6C(1984年購入、1990年と1992年に2回修理)を、この機種が得意なY氏宛に送付‥‥と、わかりやすく懇切丁寧です。
・部品がもちろんないので、駆動ベルトは代替品、スピード切替スイッチやヘッドホンジャックは中古品から外したパーツを探して交換してくれました(修理期間10日間)。あのロボット犬・アイボも修理してくれます。
・数十年ぶりに甦ったウォークマンPで再生するリッキー・ネルソンやコニー・フランシス。最近のデジタルサウンドと違い、古いAMラジオから流れるようなまろやかな音を聴くと、30年前にタイムスリップします。サンバのレジェンド、CARTOLAのCDをカッセットテープにダビングして聴いたら、やっぱりクイーカ(棒を擦って音を出す打楽器)が格段に心地よい。
・その昔、ウォークマン・プロフェッショナルはボーズの101MMというスピーカーとセットで販売されたりしていました。ボーズのWave Music System Ⅲにつないで再生。
・買っておいたTDKのハイポジション・タイプⅡテープ(ウォークマンPにはこのポジションセレクターがあります。この上のメタルテープもあり)。なお、最近のカセットテープ人気でなんと百均に60分や90分のテープがありました。さらに専門店もあります。ミュージシャンもカセットテープで新譜をリリースしています。東京・目黒にあるwaltzワルツ。
・一方、働き始めて手に入れた最初のニコンF(1971年製)、3か月経って戻ってきました。一番気になっていたミラーを受けるスポンジのモルト交換を始め、各種作動チェック、シャッター精度調整、内外装清掃、55mm接写レンズはヘリコイド油交換、レンズ内清掃も。覗いたファインダーが明るくなってます。
・ひょっとして使うかもと、富士カラースペリアプレミアム27枚撮カラーネガを買ったら、約1000円でした。仕事でよく使ったコダックのモノクロトライXは36枚撮が1500円以上していました。
次号8月16日月曜日
by 2021.08.13