カテゴリ:ファッション 日用品
夏の肌着はなんといっても極細極薄のコットン
・汗ばむ季節になりました。で、まずは下着の、肌着の衣替えです。ユニクロでいえば、ヒートテックからシルキードライ(今年は名前を変えたみたいですが)ということになりますが、値段が安いとか、サラサラしていて意外に快適という感想はあるものの、涼しさや心地よさ、肌への優しさはなんといってもコットンです。
・コットンとの出会いは人類を劇的に快適にしたとか、自然が人間にくれた最も素晴らしいプレゼントとか、そのへんは服飾史に詳しいのですが、要するに中空繊維であるために夏涼しく冬暖かく抗菌で、さらに表面が滑らかなので肌触りがいいという自然が生んだの超機能性繊維ということなんでしょう。
・コットンは繊維が長く細いものが上等とされるのですが、世界の三大高級綿と言われるのはエジプトのギザ綿、西インド諸島の海島綿(Sea Island Cotton)、ペルーのピマ綿の最高級品・スーピマ綿。
・とはいえこれらを使っているから何でも優れているということではありません。海島綿のワイシャツを作ったことがあるのですが、極細繊維を高密度に織った生地のせいか夏は暑くて使えませんでした。で、下着ですが、世界一と言われているのがスイスのジィメリー(zimmerli)です。
・1871年創業の、エグゼクティブに使われているので知られるジィメリーですが、使っているのがスーピマ綿で、とにかく透けるほど薄い繊細な作りです。
・20年ほど前に雑誌の通販で売ったことがあって、ずっと使っているのですが湿度が高く、アウターとの間に肌着の欠かせない日本では最適の一枚です、とくに真夏には。
・雑誌編集上このあともフランスだ、イタリアだを使い、ジィメリーを超えるものはないかと思っていたのですが、日本の気候にあった良いものがありました。シャルレ・リーマスというブランドです。気がつかないのも無理はありません、通販専用でしかも女性用下着専門メーカーです。
・綿は海島綿とスーピマ綿の交配種を使用していて、ジィメリーほど薄くはないのですが(それゆえ丈夫)、サラサラとした感触が涼しいです。肌着にうるさい女性用を作ってきたからでしょうか、細かい気配りがあって一度使ってみると面白いです。
・ジィメリーはランニングなど何種類かありますが、この襟周りの細い丸首が一番。東京・新宿の伊勢丹で丸首(クルーネック)シャツが9660円(円高のせいですね、かつては1万円を超えてました)。とにかく薄いのであまり乱暴には使えませんが、酷暑には絶品。旅行で何枚持っていってもまったくかさばりません。アウターのTシャツと肌着は目的が違うんですよね。
・分厚いシャルレ・カタログのわずか数ページのメンズの中にあります。もともとニットトランクスが快適だったのがきっかけ(夏は通気性が良く、腰を締め付けずトランクスの中では一番)でシャルレを知ったのですが、最大の特徴は肩も脇も縫い目のない、いわゆるラグラン・ショルダーであること。
・このため上にシャツを着たときに肩のあたりがなにも感じません。つまり存在感がありません。下着はこれでいいのかもしれませんね、気がつきませんでした。
・立体裁断以外にもシルクのような光沢が出る加工とか抗菌とかありますが、前かがみになった時に裾が出にくいように後ろ身頃を長くしてあるというのは、なんか長すぎて落ち着かないです。ネックのデザインはクールネックの丸首と、第一ボタンをはずした長袖シャツやアロハから見えないUネックもあります。Lサイズが4200円でシャルレ通販です。
http://store.charle.co.jp/ec/html/item/001/019/item18771.html
次号5月3日金曜日
by 2013.04.29