カテゴリ:フード&ドリンク 日用品
ちょっとしたコツも要らないワインオープナー
・ワインのコルク栓を開けるオープナーは、どれもこれもちょっとしたコツが必要です。ソムリエナイフとして知られるシャトーラギオールを使うような人は、1日何本も開けるので何でもないと思いますが、たまにワインを飲む者には、あのコルクの中心にスクリューを差し込むのに苦労します。
・それに最近はコルクの質が落ちて、高額品はいざしらず鬆(す)が入っているものが多いから尚更です。釣り竿のグリップもコルクを使うのですが、一級品のバンブーロッドでも上質のものが少なくなりました。
・今までコルクに針を差し込んで空気を電動で送り込んで開けるというとんでもないのから、知恵の輪のような使う度に頭を捻るものまで色々使いましたが、全く頭を使わないものを見つけました、ソムリエナイフのようにクールではありませんが。
・左上がシャトーラギオール、下がコンランショップで買った「知恵の輪」(でも力は一番要らない)、中央が発見したオランダ生まれのブランバンシア、右端は瓶口に乗せて差し込んで回していけば抜けるというシロモノなのですが、上手くいった試しがない。
・1919年創業、ブランバンシアのワインオープナー。蓋に乗せ上部の楕円形取っ手を回すと、途中からコルクが上がってきて難なく抜けます。キャップシールを切るホイルカッターが付いていて(あれ、ナイフやハサミで切るのは危険で、素人は専用カッターを買います)、しかもソムリエナイフよりきれいな切り痕です。東京・六本木のセレクトショップ「リビングモチーフ」で2300円+税。色は白もあり。
http://www.livingmotif.com/shop/products/detail/9623
・ソムリエナイフで有名なシャトーラギオール(左)ですが、名ソムリエのギー・ヴァリスがフランスの刃物産地・ティエールのスキップ社とコラボして作ったもので、1993年というから最近ですね。
http://www.bunshodo.co.jp/scip/chateaulaguiole.html
・右のラギオール(あるいはライヨール)は牧童が使うナイフとして知られ、細長いキリは、家畜の異常発酵して膨らんだ腹のガスを抜くものだそうです。で、フランスなので大昔からワイン抜きが付いています。フランスに知人の多い友人が、その昔日本に持ち込んでからこのナイフは今ではどこでも手に入るようになりました。
・ラギヨールのナイフに付いた虫が、蠅なのか蜜蜂なのかはたまた蝉なのかと議論があります。ネット上では、ナポレオンが村人の武勲を讃え、使っていた蜜蜂印を与えたもの説が有力とありますが、蝉みたいです。オリジナルといわれるラギヨール村のナイフを見るとデザインは蠅に近いです。村にスペインから持ち帰ったナイフ(蠅がスペインでよく使われるマーク)がルーツというので、虫好きとしてはこっちの説も捨てがたいです。左が新しいソムリエナイフ。
次号2月6日金曜日
by 2015.02.02