クールシニアのウェブマガジン

毎週月・金曜日発行

クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

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エディター

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなどライフスタイル雑誌を創刊。

カテゴリ:ホビー メディア 

知的好奇心を刺激する鉱物界の不思議「奇石」

・景気が良くなっているのか、余裕が出てきたのかわかりませんが、鉱物フェアとかミネラルショーとかがしょっちゅう開催されて、有料なのに人でいっぱいです。鉱物や化石は少年の心を捉えるシロモノで、子供の頃の好奇心を未だに引きずっていて、小さいときみた鉱物図鑑の表紙の金の結晶は今も憧れです。

・集まっている人種はいくつかに分かれます。まず一番多いのは美しい貴石に群がる人達(主に女性)で、ブースもたくさんあり、多分売上の多くを占めると思われます。ついで化石を中心とする学術系、それに希少な鉱物を探す石マニア(会話はほぼ理解できません)、そして最後は鉱物界のバラエティー部門・奇石ファンになります。

・知的好奇心をくすぐるのはこの奇石で、テレビのクイズ番組のように答えがなく、自然界の不思議が脳を刺激します。

・会場の中で奇石を探すのは他のメジャーな鉱物に押され、容易ではありません。まとめて見るなら、静岡にある奇石博物館、ということで行ってきました。新東名の新富士ICから富士山に向かって20分という辺鄙なところです。

 

・観光地によくある子供だましのナントカ館ではなく、コレクションも展示も工夫された博物館です。大人700円。石のつく芸名(石原、石野、石本など)を付けた学芸員がガイドしてくれます。

http://www.kiseki-jp.com

 

・奇石ベスト5に入る動く石、こんにゃく石。

 

・結晶が十字になる十字石・スタウロライト。キリスト教徒がお守りにするらしい。そのせいかきれいな十字のものはなかなか手に入りません。

 

・きれいな四角い結晶の黄鉄鉱・パイライト。見応えと重量感のある鉱物ですが、飾って愛でる以外役に立たず、そこが面白い(昔、硫黄を取り出したといいます)。

 

・砂漠のバラというデザートローズ。もろくてすぐ崩れます。ただし幸運の石ということで人気あり。

 

・鳴石、あるいは鈴石。石の中に小石が入っていて振ると音がします。

 

・リビアンガラス・テクタイト。ガラス質の石で、なぜこれが地球上にあるのかわからないらしい(隕石と考えられているとか)。紛争中のリビアなどに産するのでこの名前が。

 

・下の文字が浮き上がるテレビ石(左)と、字が乱視のように二重になる方解石。テレビ石は産地がアメリカのカリフォルニアだけで、最近人造の偽物が出回っているらしい。

 

・どうみても豚の三枚肉にしか見えない豚肉石。方解石の仲間でずっしりと重い。中国産で中国では豚肉を猪肉というので猪肉石。

次号6月12日金曜日

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