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売れた部数より登場人物の多さはNo. 1
・世界で最も売れた作品といえば、聖書を別にすればドン・キホーテ5億、二都物語2億、星の王子様1.4億、不思議の国のアリス1億冊、以降ズラッと続くそうですが、最近のものとなると名探偵コナン2億、ゴルゴ13も2億冊に続いて1億を超すコミックが延々とあります。
・短期間1億超部数でコミックに匹敵するのがハリーポッターですが、最近この北欧ミステリー『ミレニアム』がランクインしました。
・他と大きく異なるのは、ベストセラーを見ることなく急逝した著者のスティーグ・ラーソンが3作、後を引き継いだダヴィッド・ラーゲルクランツが4、5を書き、この『ミレニアム6・死すべき女』早川書房が完結編だそうです。最も最終巻にならないかもという噂もあります。作家が代わって続くかもしれません。
・さてこの6巻目ですが、面白く読めます。主人公の天才ハッカー、リスベット・サランデル、スパイだった父の故ザラチェンコ、元FSBの高官、ジャーナリストのミカエル・ブルムクヴィストらが織りなす物語は、ついにリスベットの双子、超美人妹キーラとの最終決戦を迎えます。
・作家の代わった3作は、北欧ミステリーの暗くおどろおどろしい雰囲気にやや欠け、キレも少々ぬるいのは否めませんが、それを言うのは酷です。
・それより、過去5作分の登場人物が折り重なるため、誰が誰だか俄かに判別できないので、なんとA5判(文庫版) 2ページの登場人物表が付いています(本体は四六判並製)。さらに言えば、スウェーデンの地名、人名は馴染みがありません。
・しかし読み継いで来たミレニアムファンなら難なく読めます。この6巻がファースト・ミレニアムだと、ちょい苦労するかもしれません(シニアは、登場人物がトムとマイクとメリーぐらいが有り難い)。
・その場合、映画から入るという手もあります。スウェーデン版とハリウッド版とありますが、多分新作映画も出てくると思います。
次号12月23日月曜日
by 2019.12.20