クールシニアのウェブマガジン

毎週月・金曜日発行

クールは「カッコイイ」ですが、背筋をのばして歩く60+シニアの情報を集めます。

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エディター

中村 滋 Shigeru Nakamura

BE-PAL、DIME、サライなどライフスタイル雑誌を創刊。

カテゴリ:メディア 

展開が早過ぎてついていけない

・「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」というのは昭和48年の交通安全運動のスローガンですが、最近の映画やTVドラマはなんであんなに急いでいるんでしょう。昔の名画を観ているとのんびりしてスローモーションのようですが、わかりやすい。

 

・ネットフリックスやアマゾンプライムで犯人探しミステリーや刑事物ドラマを観ていると、名前がたくさん出てきて誰が誰だかわからんうちにエンディングロールが流れます。

 

・小説でも同じで、登場人物リストが見開き2ページなんてのもあります(北欧ミステリーに多い)。リストにない人物も出てきたりすると読み返したりして、実に腹が立ちます。こっちの記憶力の衰えが問題なんだとしても。

 

・そんな中、登場人物が主人公を入れてわずか五人というミステリーがありました。「ハウスメイド」フリーダ・マクファデン・著、高橋知子・訳、ハヤカワ文庫で、アメリカで200万部売れたベストセラーだそうです。

 

・話は前科持ちで働くところが見つけられない女性が、なんとかお手伝いとして潜り込んだ金持ちの豪邸で恐怖の体験をするというなかなか面白いミステリーで、限られた舞台、限られた登場人物にも関わらず楽しめます。過去現在の行き来が多過ぎますが、最近では出色の翻訳ミステリー。

 

・登場人物が六人以下、主人公から離れてあっちに飛んだりこっちに飛んだりする伏線を繰り返さない、何度も過去と現在を行き来しない‥‥をお願いしたい。

次号11月14日金曜日

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