カテゴリ:野遊び
金、赤、紫、緑を散りばめた宝石のような虫
・宝石のような煌びやかな虫がいます。金亀虫(キンカメムシ)です。カメムシですが、この仲間は臭くないです。そのほとんどを飼育している人がいるというので、千葉まで出かけました。
・カメムシは蝉と同じ仲間で、死ぬと色があせてしまいます。そこが甲虫や蝶と違うところで、標本では美しさがわかりません。生息地で探して見るか、飼育して観察するかです。
・先日、千葉県の御宿へ行って大金亀虫(オオキンカメムシ)を見つけました。房総半島が北限だそうです。あと本土には赤筋金亀虫(アカスジキンカメムシ、一番ポピュラーな普通種ですが、結構美しい)と錦金亀虫(ニシキキンカメムシ、キンカメの王様です)の2種がいます。キンカメの仲間は9種だそうですが、残りはすべて南の沖縄、石垣島で、暖かいところの昆虫です。
・今までニシキキンカメムシ、アカスジキンカメムシは観察していて、オオキンカメムシ)もこの間体験見しました。あとは沖縄産です。そこで、飼育している千葉のSさんを訪問して見せてもらいました。超美しい七星金亀虫(ナナホシキンカメムシ、宮古金亀虫(ミヤコキンカメムシ)、螺鈿金亀虫(ラデンキンカメムシ)など金、赤、紫、緑の乱舞です。
・美麗度No.1の錦金亀虫。石灰岩質の土壌に生える柘植の木が食草なので、分布が限られます。羽化して数日が特に美しいというので幼虫と柘植の木を手に入れて、半年飼育し、観察しました。
・錦金亀虫の幼虫。金亀虫は幼虫も美しいです。
・赤筋金亀虫はよく見かけます。食草もあまり拘らず、ハナミズキにもいます。ただ個体差が激しく、写真は緑が多くやや地味。
・赤筋金亀虫の幼虫は、白と茶で一番おとなしい。
・1番身体の大きな大金亀虫はアブラギリが食草のせいか、ツヤツヤに脂ぎっています(その昔アブラギリから油を取りました)。
・成虫は黒と黄色ですが、幼虫は金が入っています。
・見せてもらった腹赤七星金亀虫(ハラアカナナホシキンカメムシ)。錦金亀虫についで美しい。これを見るには石垣島に行かなければなりません。
・宮古金亀虫(ミヤコキンカメムシ)は一番小さいキンカメです。南方系は金と緑が多いようです。キンカメムシ9種の残りは、アカギキンカメムシとミカンキンカメムシ。すべてを見るのにどれだけかかるでしょうか。
次号10月19日月曜日
by 2015.10.16