カテゴリ:野遊び 絶滅倶楽部
歴史の街並みファンの穴場、石岡の看板商家
・北関東の茨城といえば、地味とよく言われます。思いつくのは納豆、水戸黄門、偕楽園、筑波の蝦蟇の油売りといったところで、最近ならつくばエキスプレス、鹿島アントラーズ、ひたち海浜公園でしょうか。
・しかし都心からの常磐道を降りて石岡市の水田地帯に入ると稲田と防風林に囲まれた農家が点在する落ち着いた田園風景が広がります。筑波山麓の茅葺き民家群八郷(やさと)を前に訪ねましたが、石岡にはもう一つ懐かしい風景があります。
・石岡の看板商家通りです。JR常磐線の石岡駅すぐそばの、江戸街道と呼ばれた旧水戸街道に並ぶ商家が面白いです。普通は屋号を大きく掲げるくらいですが、ここは店の上部に工夫した看板を掲げています。
・もちろんもはや仕舞た屋になった店もありますが、今ならまだ観ることができます。
・左から十七屋商店、昭和5年建築の代表的看板建築で現在も履き物屋。中央の久松商店は化粧品・雑貨から喫茶店へ。右、福島屋砂糖店は現在も営業。
・砂糖店は重い荷を搬出するレールが横に付いています。
・この並びはよくある地方の商店街ですが、それなりに絵になっているのは、通りの電柱を埋設しアーケードの覆いを取っ払ったからです。標識にあるようにこの中町通りは旧石岡の中心繁華街。
・すがや。雑貨店から化粧品店へ。
・何の店か不明の仕舞うた屋もあります。観光客も少なく観るなら今のうちです。
・昭和4年に大火があり、他の店はその後の建築ですが、この丁子屋(ちょうしや)は火を免れた江戸末期か明治初期のものということで、国登録の文化財になっています。雑貨と土産物を扱っていますが元は染め物屋とのことです。下記のサイトに看板商店マップがあります。
http://www.rekishinosato.com/nakamachi.htm
次号9月8日金曜日
by 2017.09.04