カテゴリ:エレクトロニクス 日用品 野遊び
火起こしのアナログとハイテク
・BE-PALを創刊したのは1981年。バックパッキングやオートキャンプのまだ黎明期でしたが、ここからの数年が日本における第1次アウトドアブームで、今は2次か3次かわかりませんが、百均やワークマンまでキャンプ道具を扱うようになりました。
・最近のアウトドアはソロキャンプとかグランピング、チェアリング、キャンピングカーと成熟多様化していますが、より原始的に自然を楽しむ人も増えているようです。
・約40年前、BE-PAL創刊の時に「なぜ今アウトドア雑誌か」という問いに「コンピューター社会が進むとヒトはローテクなことをしてバランスをとるようになります」という説明をしたのを思い出します。
・火を起こして焚き火で湯を沸かし調理する‥‥など不便遊びもその一つです。昔と違い直接地面で焚き火すると、自然に優しくないので焚き火台なるものがあれやこれや売られています。その火の起こし方も、マッチやライターではなく、面倒な火打ち石やファイヤースターター(マグネシューム合金を鉄で擦る)を使ったりしています。
・さらにプリミティブな着火法といえば、摩擦熱を利用する摩擦発火がありますが、レンズで太陽光を集めて発火させる、この「反射光式火付け器」もそうです。理科の勉強にもなるので、子供と一緒に着火を実験することができます。
・ソーラーファイアー・スターター(1800円)。鉤爪状の部分に黒い紙や麻縄をほぐした着火物を挟み、反射鏡を開いて太陽に向けて太陽を集めます。
・使って感じたのは、"晴れ"ぐらいではダメで、ドピーカンが必要です。さらに煙が上がって種火がついてから枯れ木や薪に着火するのはちょっとコツが入ります。
https://www.chez-melin.com/suncase
・ハイテクの着火道具もあります。ガスライターに使われている圧電素子を使ったもので、ガスカートリッジストーブで着火する道具です。日本のガスストーブは着火装置が付属しているものが多いのですが、外国のものはこれがあればガスライターもマッチも要らず、水にも強いです。
・MSRピエゾイグナイター(1540円)。放電部が壊れないように筒の中に入っているので、ここへガスが流れ込んでから着火します。なのでアルコールストーブには不向きです。
https://www.e-mot.co.jp/msr/product.asp?id=581
次号4月25日月曜日
by 2022.04.22