・日本の文房具は性能も機能も品質も世界一ですが、デザインはどうも今ひとつ。特に筆記具は洒落てません。デザイン過多で存在感がありすぎます。要するに、テーブル、ノート、手帳、カバンという周りとの調和を考えていません。周囲のものと合うかどうかに気を遣えば、シンプルになり、風景の一部に溶け込むはずで、それが上質なデザインというものなのですが。

・文具に限らず、家電も家具、照明器具もすべてそうです。発展途上国ならともかく、成熟した日本ではまず、身の回りや机の上からスマートにしたいものです(街は電信柱の蜘蛛の巣と乱雑な広告看板で当分美しくはなりませんから)。

・という中で、ファーバーカステルやステッドラー、カランダッシュらを性能とデザインで凌駕するこの三菱鉛筆の新製品「ジェットストリーム・スタイラス」です。

・小さな筆圧でボタつかず滑らかに書ける、あの人気No.1のボールペン「ジェットストリーム」が突如グッドデザインに変身です。性能はピカイチなのにいかにもアジア的デザインで、我慢して使っていたアート好きにビッグプレゼントです。

・ただし、赤黒青の三色ボールペンなのが残念、普通のボールペンもこのデザインシリーズを出して欲しいです。値段も高いのですが、機能としてはスマホやタブレットに使うスタイラスペンも付いているので、まあ良いかであります。小さくて指先で入力すると間違いの多いスマートフォンでは便利です。

・三菱鉛筆の「ジェットストリーム・スタイラス」赤青黒の0.5mm三色ボールペン＋スタイラス。色は黒、紺、赤の三色。1800円＋税。スタイラスペンはよくある弾力のあるプラスチックではなく、特殊繊維ペン先で、使ってみると指よりはるかに入力しやすい。スマホやタブレット使うシニアにプレゼントすると喜ばれます。

・これならクオヴァディスの手帳、モレスキンのノート、iPhone(裏がカーヴする最初のモデルが美しい)と並べてもよく調和します。

次号8月29日金曜日